価格の決め方で良く使う考え方があります。
基本的な価格の考え方を一気に覚えたいという方は是非読んでみてください。
簡潔に説明しますので、時間がないけど基本的な価格政策の考え方を理解したい方におすすめです。
これを知らないとまずい!小売業で必要な5つの価格の考え方を説明します。
小売業では必ずカテゴリー毎に価格政策の方針を決める必要があります。
豊富さとは、顧客が楽しく便利に買い物ができる状態です。
決して、商品がただ沢山売っていることではありません。
用途機能が同じものが沢山あるのではなくて、独自で開発している品目数・売れ筋の品目数・値頃な品目数がしっかり考えられて展開されている事が重要です。
必要な商品が値頃で迷わずに買い物できる状態を目指す必要があります。
その中で、価格の考え方はとても大事な1つの要素です。
では、価格の考え方に関して説明していきますので是非読んでみてください。
プライスポイントとは
プライスポイントの説明をします。
プライスポイントは例えば同じ用途機能の洗濯洗剤の中で一番陳列量が多い価格の商品の事言います。
状況にとっては2つある場合もあります。
2つが拮抗して陳列料が非常に多い場合ですね。
プライスポイントはとても重要です。
この商品が一番陳列量が多いという事は、顧客にとっては一番目につくという事です。
プライスポイントが他企業から見て高い価格で気付かずに設定していると、この場合洗剤が高い企業と印象を持たれて他企業に負けてしまう場合があります。
プライスポイントのイメージは以下の図を確認してください↓
ここでは150円の商品がプライスポイントになります。
値頃とは
顧客が、この価格なら安いから買っても良いと判断できる価格です。
もっとも良く売れる価格の設定となります。
売れる価格なので、自分の店舗の価格だけでは決める事はできません。
なぜなら、他企業ではもっと陳列量多く価格が安い商品が販売されており、自社よりも売れている可能性があるからです。
自社の店舗だけを見ていると、あくまでも自社での値頃しか判断することができません。
これでは、他企業に負けてしまします。
ですが、業務に追われて他企業を調査せずにメーカーとの商談だけで価格を設定してしまうことが良くあります。
他企業を定点で確認して、どの商品がどのような陳列量でまたは価格で販売しているかをチェックすることがとても大切な業務です。
価格(プライス)ラインとは
価格ラインとは、簡単に説明すると価格の種類の数のことを指します。
では以下のグラフを使いながら説明をします↓
上記のグラフを見てわかるようにグラフが10個あります。
ここでは、100円の商品と150円、200円、250円、400円、500円、550円、600円、650円、700円と10個の価格の種類の商品が売場にあるという事になります。
この数が価格ラインと言います
よって価格ラインは10個と答えるのが正解ですね。
例えば、700円の商品を売場からカットした(無くした)場合は価格ラインは9個ととなりますね。
価格ラインが多いと顧客が何が違うのか迷うので、できる限り用途機能は絞って顧客にとって商品の違いがすぐに分かり買い物がしやすくなる数に設定する事が大切です。
プライスポイントの近くの売価で3個程度にする事が顧客が買い物しやすい、価格ラインの数だと言われています。
価格(プライス)レンジとは
価格レンジとは価格帯とも言います。
簡単に説明すると、一番安い価格から一番高い価格までの幅となります。
では以下のグラフを使いながら説明していきます↓
上記のグラフを見てわかるように、一番安い価格が100円で一番高い価格が700円になります。
従ってここでの価格レンジは100円〜700円となります。
一番高い金額が1000円に変わったとします。
その場合は100円〜1000円となります。
ここで、価格ラインとの違いは、100円の商品と1000円の商品の2種類しかない場合でも価格レンジは100円〜1000円となります。
価格レンジは差が広ければ広い程に高い印象を与えてしまいます。
折角100円の史上最安値の商品にプライスポイントがあっても、2000円の商品が同じ種類の商品で一緒に展開していると人はなんか高い店舗なのかな?と思ってしまいます。
しっかり自社の商品を買いに来た顧客の求めている価格レンジを考えてしっかり狭めることが大切です。
ユニットプライシングとは
単位量あたりの売価表示設定になります。
特に洗剤は、1回分・2回分・3回分・4回分と謎に増えていて何がお得かわからなくなっているケースが良くあります。
店舗によっては一番安いのが4回分であるべきなのになぜか、2回分が特売で一番安いなんて事が良くあります。
顧客にとっては、一番安いものが分かれば良いですので、2回分が一番安いならもう3回分と4回分の存在する価値はありません。
2回分がプライスポイントであればそれで良いのです。
この場合は1回分と2回分の2つの価格ラインで2回分がプライスポイントで全く問題ありません!
これを一目で理解できるように表示させてあげるのがユニットプライスです!
回数 | 価格 | 容量 | ユニットプライス |
1回分 | 98円 | 200ml | 0.49円 |
2回分 | 138円 | 400ml | 0.35円 |
3回分 | 245円 | 600ml | 0.41円 |
4回分 | 300円 | 800ml | 0.38円 |
上記は1ml当たりいくらかを示した金額です。
これがユニットプライスですね。
店舗の商品価格表示に一緒にユニットプライスが書いてあると一目で2回分が一番安くて次に4回分が安いんだと分かります。
これがとても重要な事です。
価格は日々変わりますし、全ての商品への記載は難しい可能性がありますが、顧客にとって一番必要なカテゴリーだけでも記載してあげるだけで顧客にとって買いやすい店舗になると思いますのでとても重要な考え方となります。
最後に
価格の決定は、チラシを見て他企業より1円安い、高いの議論になったり、感覚で決めたり、メーカーの言いなりになったりと本質を見ずに決めていることが良くあります。
私も同じです。わかっていても実施する事が難しいものです。
これは、企業として鉄のルールを決めて本気で取り組むと決めないと中々できません、各バイヤーに任せてしまうと一生できないでしょう。
他企業のプライスポイントや価格ラインを確認し新たなプライスポイントになる商品が必要であれば、開発したり、仕入れて来ることも必要ですし、無駄な価格ラインの商品はカットする等とても時間がかかる作業を集中して行うことがとても重要です。
では、最後まで読んでいただきありがとうございました。