小売業で勤務していると在庫金額に悩まされた事があるのではないでしょうか?
多いときの削減方法や少ない時の問題点をわかりやすく説明します。
商品在庫の調整に悩んだ事がある方は是非読んでください。
小売業での在庫削減方法を説明します。
最初のステップとしてはまず、在庫金額を把握する事が必要です。
棚卸し後の在庫金額が正確ですが、棚卸しは年1回程度しか実施しないのが一般的だと思います。
基本的には帳簿上の在庫金額で把握しましょう。
適性在庫金額から多い場合
適性在庫金額から少ない場合
上記2パターンが基本考えられます。
多くても良くないし、少なくても良くありません。
適正な在庫にするための方法を説明していきます。
適性在庫金額はカテゴリー事に設定しよう
適性在庫の設定方法に関しては、以下のページで説明していますのでここでは長くなるので省略します。
ドラッグストアーなどですと、高額な化粧品から回転の早い食品まで多くのカテゴリーを取り扱っています。
カテゴリー毎に回転率も適性在庫も違う中で、カテゴリーの状態を把握せずに全体の在庫が適性在庫に比べて、多いから削減しよう。
全体的に少ないから発注しよう。
と考えると大きな間違いを起こしかねません。
ですが、上記の状態ですと売れ筋の売場の魅力が無くスカスカな状態になり数が売れない高額化粧品や健康食品が大量に在庫調整できないままになり売上を大きく下げてしまう悪循環になりかねません。
ですので、適性在庫の設定はカテゴリー毎に設定する必要があるのです。
この場合、食品が適性在庫予算通り進捗していれば、食品に関しては適正な発注が行われているため担当者は褒められるべきで、全体の予算をオーバーしている事など全く関係のない事なのです。
逆に化粧品などの在庫が適性在庫をオーバーしているのであれば、とにかくオーバーしている化粧品を削減するためにアクションする事が大切です。
在庫が多くなるケースを紹介します。
在庫が多い場合のケースを紹介。
- エンドなどのプロモーション売場の在庫が多い。
- 突き出し陳列が多い。
- 平台など在庫が多い
- 単価の高い商品が多く在庫されている。
- 特売の残が処理されていない。
- 返品など処理されていない商品の滞留。
- 季節品など返品不可品の滞留。
- 発注精度が悪く必要以上に発注している。
在庫が多いケースの改善方法を説明します。
- エンドなどのプロモーション売場の在庫に関しては、基本的に特売の残商品や商品部の送り込み商品などを展開してしまう事が多く、定番に入らない売れない商品の置き場所になっている事が多くあります。
残商品や売れない送り込みに関してはしっかり値下げ処分を行い、売れ筋品のみの展開を行うように徹底させる必要があります。 - 突き出し商品も売れる商品であれば良いですが、たまにとても高額な商品が突き出されているケースが散見されます。
アイテムをしっかり平均購入1品単価以下の商品のみの展開にするなどルールを統一させる事が重要です。 - 栄養ドリンクなどの平台展開が多いと思いますが、これはアンコを使って少ない商品量でボリュームを出すように変更します。
- 定番のフェイシング数を見直し2フェイスなどになっていれば1フェイスにするなどして少ない在庫でも売場がスカスカにならないようにしていきます。
- 思い切って売れ残った商品は特売の価格を延長して処分しましょう。
- 短期的に返品アイテムが滞留する場合はしっかり返品金額を把握しておけば問題ありません。
返品期日を守らないと返品できなくなるケースがあるので注意が必要です。 - 企業方針ですので季節品の倉庫保管は加味した予算に変更する事をお勧めします。
- 発注の教育か精度の高い自動発注制度の導入を検討しましょう。
在庫が少ないケースを紹介します。
在庫が少ない場合のケース
- 在庫が少なく、発注数量を抑えすぎている。
- メーカー欠品や商品部の販売計画以上に商品が売れた場合。
- 欠品が日常的で発注数量を見直さない。
- レイアウト(商品構成)の問題。販売数量が少ないのに売場面積が多い。
在庫が少ないケースの改善方法を説明します。
- 販売数量を、把握できてない事が想定されますので販売数量を把握して発注できるように教育が必要です。
- 店舗では対応ができない問題です。
- 売場のSKU数やフェイシング数にも大きく関係してきます。
販売数量が多いのにフェイシング数が1しかない場合は欠品してしまうのは当然です。
上記の場合は回転率が非常に高くなっており発注頻度や補充頻度が高く効率が悪くなっているケースがあるのでフェイシング数の見直しが必要です。
※商品回転率は高ければ良いわけでは無く適正な数字の設定が重要です。 - 店舗では、売場変更の申請と適正な商品構成の提案をしましょう。
最後に
在庫調整は、店舗で働くのには必須なスキルとなります。
常に、在庫を把握しながら商品発注を行う事でスキルアップに繋がると思います。
キャッシュフローにも影響してくる部分ですので、勉強していく事をお勧めします。