これだけ覚えよう!小売で使う数字の計算式17個を簡単に解説。
小売りで使う計数の計算問題を解いてみましょう!
頭ではわかっていてもいざ、計算して数字を出してみてくださいと言われると、計算式が出てこないことってよくあると思います。
仕事をしている中で、急に問題を出されて、えっ!こんなことも分からないの?と言われてしまうことって意外とあると思います。
普通、人間は忘れる生き物なので、答えられないことはそんなに恥ずかしいことではないのですが少し落ち込むことがあると思います。私もそうです。
そんな時に、小売業でよく使う計数問題を解いて再確認しておくと急に質問されてもしっかり答えることができると思います。
小売りで使う計算式を覚えよう
計算問題を実施する前に簡単な計算式をまとめています。
使わないと忘れるので復習のつもりで見てもらえれば良いかと思います。
わかっている方はとばして計算問題を実施してもらえればと思います。
最後には解答と解説を記載していますのでわからない問題があった方是非最後まで確認してみてください。
売上
客単価×客数=売上
(客単価=1品単価×点数 or 売上÷客数)
(客数=買上客数÷来店客数×100)
相乗積
粗利益率×売上構成比×100=相乗積
売価設定方法(荒利)
- 荒利=売上-売上原価
- 荒利=売上×荒利益率
100円の原価商品に対して荒利率20%獲得したいときの売価設定方法
100×20%=20円で100円+20円の120円ではありません!
獲得したい荒利益率が20%の場合は100%-20%=80%
従って100÷80%×100=125円となります。
※×100がめんどくさい場合は0.8としてしまったほうが早いですね。
交差比率
商品回転率×荒利益率=交差比率
売上総利益率
売上総利益÷売上×100
(売上総利益=売上ー売上原価)
(売上原価=売上×原価率)
※[原価率=(期首在庫原価+仕入原価)÷(売上+棚卸し売価)]
PI値
PI値=販売数量÷客数×1000
基本1あればそこそこの売れ筋アイテムとされています。
商品回転率
売上÷在庫金額=商品回転率
損益分岐点
損益分岐点=販管費÷荒利益率
損益分岐点比率は 損益分岐点÷売上で表すことができます。
人件費率
人件費率=人件費÷売上
労働分配率
労働分配率=人件費÷荒利益
人時売上
人時売上=売上÷総人時
人時生産性
人時生産性=荒利益÷総人時
※人時生産性÷人時売上=荒利益率といった具合になります。
営業利益率
営業利益÷売上高=営業利益率
経常利益率
経常利益÷売上=経常利益率
自己資本比率
自己資本÷総資本×100
※40%くらいは欲しいところです。
総資本回転率
売上÷総資本=総資本回転率
計算問題を解いてみよう!
問1)客数が1,000人で売上が200万円の時の一人当たりの客単価はいくらか?
A.①200円
②2,000円
③20,000円
問2)客数が1,000人で販売数量が10,000個の時一人当たりの買上点数は?
A.①10個
②15個
③100個
問3)原価100円の仕入売価120円の場合の値入率はいくらになるか?
A.①14%
②16.6%
③15%
問4)原価2,000円の商品に対して20%の値入率をとるために売価はいくらにすれば適正か?
A.①2300円
②2500円
③2600円
問5)荒利益率の目標が20%の時のロス率の引き当てが3%の時、必要な値入率はいくらか?
※値入率は仕入時で荒利率は販売時と考えると良いです。
A.①20.3%
②21.3%
③22.3%
問6)Aカテゴリーの売上構成比が50%、荒利益率が30%、Bカテゴリーの売上構成比が50%、荒利益率が15%の時2つのカテゴリーの合計荒利益率はいくつか?
A.①22.5%
②23.5%
③24.5%
問7)期首在庫1,000円、仕入500円、値下げ50円、売上400円の時、期末の帳簿在庫は?
A.①1,000円
②1,050円
③1,100円
問8)期首在庫原価200円、仕入原価300円、売上1,000円、棚卸し原価200円の時荒利益はいくらになるか?
A.①700円
②600円
③550円
問9)年間売上 10,000円、期首在庫1,000円、期末在庫2,000円の時商品回転率は?
A.①5.5回転
②6.6回転
③7.7回転
問10)商品回転率8回転、荒利益率20%の時の交差比率はいくらか?
A.①130
②150
③160
解答と簡単な解説
問1)② 客単価は200万÷1,000人で表されるため答えは2,000円となります。式は売上÷客数で表すことができますね。
問2)① 買上点数は10,000個÷1,000人で表されるため答えは10個となります。
式は販売数量÷客数となります。
問3)② 値入率=値入高÷売価の公式があるように、値入高は売価から原価を引いたものになるので、これから値入高は100-120=20円となる。これから値入率は、20÷120=16.6%となります。
問4)② 売価=原価÷原価率の公式があるように、原価率は100%から値入を引いたものだから100%-20%=80%の原価率は80%ととなる。よって原価÷原価率の公式の通りに2,000円÷80%は2,500円となる。2,000円の原価商品を荒利率20%で販売したいときは2,500円の売価で販売する必要があります。
問5)③ 荒利率、ロス率から値入率を求める公式がある。値入=(荒利益率+ロス率)÷(100%+ロス率)この式に数字を入れてみると(20%+3%)÷(100%+3%)=22.3%の荒利率を確保する必要がある。店舗では、万引きによるロスや汚破損によるロス、値引きロス等様々なロスが想定されるため値入率=荒利益率とはなかなかならないため、ロスの引き当ても考える必要がある。
問6)① 各カテゴリーの相乗積を出すと、Aカテゴリーは50%×30%=15%、Bカテゴリーは50%×15%=7.5% 15%+7.5%=22.5%が荒利益率。
問7)② 帳簿の在庫は理論在庫として棚卸しを実施しなくても計算で出すことができる。
期首在庫+仕入-値下げ-売上=期末在庫(帳簿在庫)を求めることができる。
よって、1,000+500-50-400=1,050円と表すことができる。
問8)① まず、売上原価を出す必要があります。売上原価は、期首在庫原価+仕入原価-棚卸し原価となるので200+300-200=300円が売上原価となります。荒利は、売上-売上原価となりますので、1,000-300=700円が荒利となります。
問9)② まず、平均在庫を求めます。平均在庫=(期首在庫+期末在庫)÷2となりますので
(1,000+2,000)÷2=1,500となります。商品回転率は売上÷平均在庫となりますので、10,000円÷1,500円=6.6回転となります。
問10)③ 交差比率は商品回転率×荒利益率となりますので8回転×20%=160となります。
※交差比率は200程度が収益性がある商品と考えられてるケースが多いです。
さらに、勉強したい方は基礎的な計算式を使った数字改善方法を具体的に説明してますので興味がある方は以下も是非読んでみてください↓
では、最後まで読んでいただきありがとうございました。